レモンの育て方
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    レモンの木の育て方|剪定から植え方、育て方のポイントまで解説!

    レモンツリーの育て方(素人だからこそ素直に学べる栽培講座)


    レモンツリーをお客様にお届けし始めてから、早10年くらいが経過しました。
    最初は心配をしながらの販売でしたが、現在(2020年5月10日)約3,200本のツリーが旅立ち、各場所で育っていることと思います。
    こうしてたくさんのお客様にお届けしてから、多くのお客様からご質問も頂いております。
    多くのご質問から、皆様同じような悩みを持たれているのだなと思いました。
    そこで!多くのご質問から下記に特に重要だと思う点をまとめてみましたので、どうぞご参考下さいませ。
    これだけ実践していただけましたら、どなたでも十分にカンキツツリーやレモンツリーを育てていただけることと思います。


    ◯レモンに受粉樹は必要なの?1本で実るの?

    カンキツ類は自家受粉なので1本で実が付きます。
    そのため受粉樹は必要ございませんのでご安心下さい。


    ◯剪定

    レモンツリーの剪定方法(動画解説付き)
    https://www.kannonyama.com/html/newpage.html?code=709


    多くの方が剪定をしたい気持ちを強くお持ちです。

    木は大きく分けて常緑果樹と落葉果樹に分けられます。
    カンキツ類は常緑果樹に属し、読んで字のごとく「常に緑色の木」です。つまり1年中葉があるということです。
    そのため、葉を落とす作業である剪定は、極力しないほうが良いです。

    落葉果樹は剪定をすると日当たりが良くなったり、木を落ち着かせたりと良いことが多いですが、カンキツ類を含む常緑果樹の場合は、剪定で葉を切りすぎることは良くありません。
    剪定は盆栽をするように面白い作業で、しかも栽培している感じがありますので、ついつい剪定をしてみたい気持ちが強くなりがちですが、切りすぎることで実が付かなかったり木が弱ってしまったりします。
    カンキツ類の場合は、「強剪定は百害あって一利なし」という言葉もございます。

    基本的に剪定は3月頃に、下記のような枝を切るだけにして下さい。

    • ・果実が実った後の枝で、葉が黄色くなっているもの
    • ・枯れかけや枯れてしまっている枝
    • ・葉が付いていない枝
    • ・下向きの弱々しい枝

    上記のような枝だけを切除し、切る場合でも除葉率(全体の葉に占める切る葉の量)は15%以内に抑えて下さい。
    15%以上を切ってしまうと、常緑果樹であるカンキツ類は弊害の方が大きいです。

    また、弱ってしまった枝を切る場合、1/3程度を残して切ってあげると残った枝から新芽が出やすくなりますので、新芽を出したい場合は短く短縮剪定をしてあげて下さい。

    また、実を付けないから剪定をしたいという方もおられませすが、実を付けるためには剪定をしないようにして下さい。
    今年春に伸びた枝に、来年の春に花が咲き実を付けるのが一般的な生育です。
    伸びた枝を剪定することで、実を付けなくなってしまいます。
    特に植木屋さんなどの場合は、剪定をすると実を付けると思われている方もおられますので、くれぐれも切らないようにお願いします。

    常緑果樹の場合、枝を保護するように葉を付けます。
    太陽の光から葉が枝を保護し、樹液がしっかりとすみずみにまで届くように枝葉を伸ばすように成長します。
    そのため、多くの枝葉を取り除くと、太陽光が直接枝に当たってしまい、枝から水分や養分が蒸発してしまいすみずみにまで栄養がいきわたりにくくなります。
    常緑果樹の場合は、このようなことも考慮していただき、くれぐれも葉を切りすぎないようにお願いします。
    写真のように、木を外側から見て枝が全て葉に隠れているようなくらいが理想です。

    レモンツリー

    ちなみに、枝は先端を立ててあげると芽が出やすくなり元気になり、下に向けてあげると花が付きやすくなり少し弱ってしまいます。
    弱った木を復活させたい場合は、枝を立ててあげることがポイントです。

    剪定の際は、上記のことに十分に気をつけていただき、切りすぎないようにして下さい。


    ◯植え方

    植え方で一番大事なことは、根の凸っとした部分を土から上に出して植えることです。
    下の写真をご覧下さい。

    レモンツリーの植え方

    この上の写真のように、木の根元に凸っとした部分があります。
    ここを土の外に出すか、地面の中にあるかで、木の生育が大きく違います。
    ここで木は呼吸をしていますので、ぜひこの部分をしっかりと空気に触れるような状態にして植えて下さい。
    その部分うまく空気に出して生育すると、下の2枚の写真のようにしっかりと根を張った木になっていきます。

    レモンツリーの根元 レモンツリーの幹

    上の2枚の写真のような理想的な根元を目指して植え付けして下さい。
    一度植えてしまうと、根付いた後は元に戻せませんので、何卒最初の植え付けの際は十分に気をつけて下さい。
    ちなみに上の写真は、みかんの木と春峰の木です。


    ◯寒さ対策

    カンキツの木(特にレモンツリーなど)は寒さに弱いです。
    理想は平均気温が15℃以上で、冬の最低気温がマイナス3℃以下にならない冷気が停滞しない地域です。
    上記の条件をクリアする地域でも、下のように冬場にマイナスになるような地域では不織布でツリーを防寒していただければと思います。

    レモンツリーの寒さ対策

    また、鉢植え栽培の場合は、光が良く当たるところでしたら冬の間だけ室内で栽培していただく方法もございます。
    光があまり当たらない場所での室内での栽培は、光合成ができないため木は元気が無くなります。
    光が良く当たる場所でしたら、冬の間は室内で栽培していただければ寒さをしのげてより良い環境になります。


    ◯水やり

    栽培する上でとても大事なのが「水」です。肥料よりも100倍大事です。
    土には常に湿り気があるくらいの方が良いです。

    特に鉢植えの場合は土の量が限られていますので、夏場などは水がすぐに蒸発してしまい水不足になります。
    水不足は人間の場合も同じで生きる死ぬかの状況になります。
    長期間の水不足では、木が枯れてしまいます。
    特に夏場の長期の旅行などで水不足になり、木が枯れかけてしまう場合が多いです。
    一度枯れかけてしまった木は、なかなか元に戻りません。
    常にある程度土に湿度がある方が木が元気に育ちますので、くれぐれも土が乾燥しすぎないようにしてあげて下さい。
    土の上に敷き藁を敷いていただいたり、または肥料分の少ない堆肥を散布して土が乾かないようにしてあげて下さい。
    こんな感じで植えた後に堆肥や敷き藁などをしてあげると土が乾燥しにくくなるので、根や生育にとっては良いです。↓

    レモンツリーの水やり

    また、このページの一番下に書いてあるとおり、黒マルチを敷いてあげるのも良いです。
    防草シートではなく、黒マルチを敷いてあげますと生育が良くなるので、一度試してみて下さい。

    また、鉢植えで育てられる場合ですが、お水をあげた時に下の方から水が流れ出る程度にはあげて下さい。
    もし鉢植えの下に受け皿がある場合は、その受け皿に水が溜まる程度にお願いします。
    ずっと溜まり続ける必要はありませんが、一度にあげる量としては受け皿に水が溜まる程度が目安です。

    毎日の水やりは大変な作業ですし、夏場などは家を空けることが出来なくなってしまいます。
    そんな時に重宝するのが自動散水タイマーです。
    これを設置することで、提示に一定時間の水をあげることが出来ますので、水不足で木を枯らせてしまう心配がありません。
    もし毎日の水やりが出来なさそうな場合は、ぜひ自動散水タイマーをご活用下さいませ。

    コメリ様で販売しているタイマーがお求めやすい価格で簡単設定です。
    https://www.komeri.com/disp/CKmSfGoodsPageMain_001.jsp?GOODS_NO=1096485&dispNo=001028010010

    下記のようなタイマーです。下の場合は朝の6時と夕方の18時に、それぞれ4分間の水やりを行ってくれる設定です↓

    タイマー

    設定は簡単に変更できますので、夏場は上記のような設定にして、冬場のあまり水の蒸発が無いような時期は18時から2分間通水くらいで良いと思います。
    場所や土質、日当たり、天気などによっても様々に変わりますので時間などは調整して下さい。
    電池もかなり長持ちします。
    旅行などで家を空ける際や夏場の頻繁な水やりが必要な時などはとても重宝しますので、ぜひご活用下さい。

    タイマー

    ◯肥料

    肥料は当園から発送時に1年分の肥料を同梱してお送りしています。
    基本的に3、6、9月の年に3回、最初はお茶碗に1杯分くらいです。
    もしそれが無くなった場合は、当園では肥料の販売を行っておりませんので、ホームセンターなどで「カンキツ用の肥料」などをお買い求め下さい。
    1年間の必要な肥料は木が大きくなれば別ですが、最初の3年間ほどはお茶碗1、2杯を1回にあげていただければ良いのでそれくらいの量をお買い求め下さい。
    当園からの肥料は、成分が窒素:リン酸:カリの割合が7:7:6のものでお送りしておりますので、それも参考にお買い求め下さい。
    あまりあげすぎても根が傷んでしまうだけになりますので、適度にあげて下さい。


    ◯風対策

    木は葉が大事です。
    そのため、強い風が当たる場所だと葉が落ちやすく、葉が落ちると光合成をする工場が無くなってしまいます。
    そのため、出来るだけ強い風が当たらない場所で栽培してあげて下さい。


    ◯日当たり

    日当たりは光合成の基本になりますので、出来るだけ日当たりが良いほうが良いです。
    庭やベランダで栽培する場合、日当たりが気になる場合があるかと思いますが、半日以上の日当たりがあれば基本的には栽培が可能です。
    半日以上日当たりがあるかどうかを判定基準にしていただき、場所の選定をお願いします。


    ◯ツリーの土や周りの環境

    庭に植える場合などは、他の木々や草花が植えられている方も多いです。
    その際の注意点としましては、出来るだけレモンの木を独立して栽培してもらいたいということです。
    他の木々や草花は、レモンの木自身もそうですが、自分を守り他の植物をなるべく寄せ付けないようにするアレロパシーという物質を出しています。
    そのため、レモンの木の近くに他の植物があると、植物同士で喧嘩をしてお互いの生育が悪くなりますので、出来るだけ単独で育ててあげて下さい。
    また、近くに植物があると、土中では根同士も競合しあってきます。
    鉢植えの場合などは特にレモンツリーの根元に花などを植えたくなりますが、それぞれが空中でも土中でも喧嘩をしてしまいますので、単独で栽培していただけますようよろしくお願いします。


    ◯防除

    栽培をしていくと、どうしても病害虫が発生してしまう場合があります。
    特に弱り目に祟り目で、弱ってしまった木には発生しやすくなります。
    代表的なものとして、ハモグリガ、アブラムシ、ハダニ、カイガラムシ、アオムシなどがございます。

    下の写真のようにアブラムシやハダニが付いている場合は、被害が広がらないように防除の徹底をしていただきたいです。

    防除

    新芽や花は、特に病害虫の被害が受けやすいです。
    また、光合成をしっかりとするためには新芽をしっかりと育てて、健全な葉に育てていただく必要があります。
    そのため、新芽が出始めましたら特に注意していただき、新芽の被害が無いか(特にハモグリガ)をしっかりと観察してあげて下さい。

    日々木を観察していただき、もし被害があるようでしたら、無農薬が良いようでしたら人的防除で、農薬のご使用が可能でしたら下記のような家庭用スプレーで防除していただければと思います。

    レモンツリー

    また、レモンツリーの被害で一番ダメージが大きいのがゴマダラカミキリムシという虫の被害です。
    木の根元に卵を産み付け、そこで育った幼虫が木の根元を食い荒らし、成虫になって下の写真のように穴を開けて外に巣立ちます。

    レモンツリーの被害

    幼虫が根元を食い荒らすことによる被害がとても大きく、幼虫がいると根元から木の粉が吹き出してくるので一目瞭然です。
    もし木の状態が思わしくない場合は、木の根元を見ていただき、カミキリムシの幼虫が寄生していないかどうかも確認して下さい。
    もし寄生している場合は、針金などで突っついて駆除していただくか、もし見当たらない場合ですと下記のような防除剤を定期的に散布して、木の粉の吹き出しが収まったかどうかを確認して下さい。

    レモンツリー

    ◯果実を付ける数

    レモンツリーなどを栽培していますと、早くたくさんの果実を収穫したい気持ちになられるのは当然です。
    「1年目から10玉くらいは収穫したいなぁ」と思われるかと思います。
    しかし、150cmくらいの木の大きさですと、人間で言いますとまだ小学生のような感じです。
    まだまだ多くの実を付けられるほどの体力がありません。

    また、1本の木にレモンの果実を付ける数の目安として、光合成がしっかりと行える成熟した葉40枚につき1玉くらいが基準になります。
    そのため、まだまだ成熟していない、また葉の数も少ないレモンの木にたくさんの実を付けてしまうことは、ただただ木を衰弱させてしまうことにしかなりません。
    そのため、レモンの木を観察していただき、葉の数がどの程度あるかを見ていただき、7月頃に残っているレモンの実がたくさんあれば、40枚につき1玉という基準で多すぎる実は摘果(摘み取る)していただければと思います。

    その摘果する際の基準としまして、出来るだけ木の上にある実を摘果し、下にある実を残しいただく方が良いです。
    理由としましては、木の上の方が樹液を吸い上げる力がありますので、木の上側を木を元気に生育させるための場所として、木の下側を果実の付ける場所として、それぞれ栽培していただければ木が良い状態を保てます。

    5月の時期に小さな果実がたくさん付くので、どれを間引いたらいいかなと悩んでおられる方が多いようです。
    しかし!その時期は間引く必要がありません!
    7月中旬頃まで「生理落果」という現象があり、養分をお互いで奪い合い、自然に果実が落果してしまいます。
    あまり早い時期に摘果をすると、残した果実も落果してしまう危険性があります。
    そのため、摘果される場合は7月中旬以降にしていただき、残す果実は下記を目安に行ってください。

     


    ◯植えた後にすればより良いこと

    これはより良いことですが、ツリーを植えられた後に下記のような黒マルチシートで地面を覆ってあげると地温が温まり、また水分の蒸発も防ぐことが出来るので木の成長が良くなります。
    水やりを行う場合は、マルチシートの隙間からお水を注いであげて下さい。

    くれぐれも「防草シート」は使わないようにして下さい。
    「防草シート」は植物を生やさないために開発されていますから、レモンの木にとっても良くないです。
    防草シートの場合は、水分がすぐに蒸発してしまい常に水不足になってしまいます。

    防草シートではなく、黒マルチシートを敷いていただき、水分の蒸発を防ぐとともに除草効果もあり、また地温も温めますので生育がより良くなりますので、ぜひ植えられた後に敷いていただければと思います。

    植えた後にすればより良いこと

    ◯樹が小さい時に実った果実について

    まず最初にどの果実でも共通で言えることですが、やはり実は多くの養分を必要とします。
    果物は実を何のために付けるかというと、子孫を残すためです。
    動物に実を食べてもらって、一緒に種も遠くに運んでもらって、そこでまた新たな子孫を残すために種の入った実を付けます。
    ですので、実は木々に取りましては自分達の赤ちゃんですので、実に栄養を送り続けます。
    実の付いている枝葉と、付いていない枝葉を比べると一目瞭然です。
    下記の写真をご覧下さい。↓​

    実った果実

    ご覧のように、実が付いている左側の枝葉は黄色くなっています。
    実の付いていない右側の枝葉は、緑色が濃いです。
    これは枝葉へ送る栄養よりも、実に送る栄養を優先しているために、枝葉が栄養不足で黄色くなっている証明です。
    こういう場合は、早めに実を収穫してあげますと枝葉へ栄養がいくようになりますので、枝葉が黄色くなってきて、落葉が多いなぁとお感じになられましたら、お早めに収穫してあげて下さい。

    左側の枝葉

    上の図でも、やはり実が付いている枝が黄色くなっています。
    実の重みで枝が横向きになって樹勢が弱くなってしまったのも一つの原因ですが、やはり実に送っている栄養分が多いというのも大きな原因です。
    だから、実は人間にとってもそれだけパワーの詰まっている物ということも言えます。


    以上、細かくなりましたがポイントをまとめてみました。

    今後も情報を順次追加していければと思います。

    お客様のレモンツリーが無事に成長され、ご自宅のシンボルツリーとなり、共に人生を歩まれますことを祈念しております。

    その他ご不明な点がございましたら、ご連絡下さいませ。

    レモンツリーやみかんツリーの栽培ページはこちらからどうぞ↓

    ツリー類販売ページhttps://www.kannonyama.com/shopbrand/035/O/

    開墾明治四十四年 観音山フルーツガーデン